2月【ヴァレリオ・アダミ】のお話
- 2016年3月4日
- 読了時間: 4分
ヴァレリオ アダミ(1935〜 )

イタリア人モンマルトル在住
現代を新しい切り口で 表現している今フランスで評価の高い作家です。 まず 彼の風貌が素晴らしい!勿論いい男‼︎惚れ惚れしちゃいます(^^)
と、同時にジャコメッティの顔が脳裏をよぎりました。
2人の持つ雰囲気がどことなく似ている感じがします。 何故かな〜? このシンプルな疑問は 直ぐに解き明かされました。 ジャコメッティ…… 深く心に残ってる作家です。(アネモスの会で取り上げたことがありました。) 日本の柳原氏をモデルにしたこともあり、親しみのある作家です。
柳原氏の内面を深く掘り下げ人となりを追求したものです。
ジャコメッティは 、見えている物のその奥にある精神世界を追求していきます。 上の写真一番左端(ジャコメッティ作) 不自然に細長い人物は?針金のようです。骨だけです。
骨が歩いている姿のように見えますが、この線はそんな生易しい単純なものではありません。 魂が歩いている姿と、言えば合点できましょう。 さて此処でアダミのロンドンに亡命するフロイトを観てみましょう。
上の写真一番右白い目、深いみどりで描かれた悲愴感が伝わって来る絵です。 こんな聖書の言葉が蘇ります。 歓びは 身体を養うが魂が沈むと骨まで枯らす そう‥アダミもジャコメッティも魂を描いているのです。魂を感じる、魂がみえる、
魂が描ける人と 表現すれば 良いのでしょうか…。 2人の共通点は、此処にありました。 さてアダミの絵に戻ります。 ダヒィとアポロン ーーギリシャ神話です。
ーアポロンの誘惑に乗らなかったダヒィは 月桂樹にされてしまいます。
ダフネの頭に月桂樹、腰はひけています。アポロンのダフネ側の顔は大きく、
手には縄をもっています。一見漫画チックですが 格調高いものです。

イエッツの塔 に目を向けてみよう。
イエッツは文化勲章も貰ったアイルランドの詩人。その文学は高尚で美しいものです. 下の絵暖色と黒い線で区切られた面の構成。中央上の緑は月桂樹なのでしょう。

アダミは、広範囲にわたる知識人であり高尚な思考人であることが 窺われます。
知性があり絵画力があり美学があると言えます。と同時に 魂をかいている画家なのです。 又、いずれの作品もシルクスクリーンですが 従来のシルクではなく
金属製のもので刷り上げています。
写真では判りずらいのですが 表面は微妙にザラついているのではないかと勝手に想像します。 違うかもしれませんが。
日本では まだ 知られてないのが残念なのですが、近い将来 実物を 拝見できるかもしれません。
期待したいところです。 高いレベルでの精神性は自ずと作品に現れ 同じく高いレベルの知性を持つ人により
その作品の価値が語られ、伝えられ徐々に世に知られていく場合もあります。
あるいは、まず 感動させられる何かがありそれについてのウンチクを
あとからつける場合もあるかもしれません。
が、いずれにせよわたくし達は、単純に 美しいものに接すると幸せな気分になります。
より高尚であれば、心が満たされます。 深いメッセージ、深〜い魂が込められ絵は、どんなに 優れた 哲学書、
言葉を駆使した書物よりダイレクトに説得力を持って観る者達に雄弁に語りかけてくれるもののように思います。 美しさとはだだ表面だけが美しいのではなく、その奥にあるもの、
目に見えない普遍性のある真実が 存在するから美しいのです。 言い換えれば、真の美しさとは、魂の世界を越えないと見えてこないのかも知れません。
それは神の司る世界、あるいは摂理、あるいは宇宙のエネルギーとも表現できるかも知れません。
其れを追求していきたいものです。 余談ではありますが3、4年前になりましょうか、
テレビで流行った陰陽師安倍晴明は魂をコントロール出來るトンデモナイ人物、 識神です。
平安時代ならずともいまの時代にもいて欲しいものです。いえいえきっと居るのでしょう。 この日本に大和の国にはそういうものが脈々と受け継がれていることも同時に再認識し、
大切にしたいものです。 最後にもう一つ 絵にはかならずや深い精神世界のメッセージ、作家の人生が封じ込め込められています。
それを解き明かしていくのが 絵を読むセミナー・アネモスの会です。 毎回岡野先生のお話しは 多岐の分野にわたり知らなかった事も少なくありません。
その度に一つ一つ紐解いていくのも又楽しく、同じ方向性の仲間とともに 過ごせる時間は
充実感溢れるひと時です。 次回は アダミに少し似てる所もある ミロについてです。 kumeda






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